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決算会見で説明するソフトバンクグループの後藤芳光・最高財務責任者=2024年5月13日午後5時26分、東京都港区、黒田健朗撮影

 ソフトバンクグループ(SBG)が13日発表した2024年3月期決算(国際会計基準)は、最終的なもうけを示す純損益が2276億円の赤字となった。2年前に過去最大となる1兆7080億円の赤字となって以降、赤字は3期連続。これまで足を引っ張ってきた投資事業が、世界的な株高を受けて好調で、赤字幅は縮小した。

 「守りをしっかり固めつつ、攻めることができた」。13日の決算会見で、後藤芳光・最高財務責任者(CFO)は実績を振り返ってこう述べた。

 控えていた新規投資も、昨年から再開。赤字の元凶だった傘下の投資ファンド「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」の事業は、7243億円の黒字となった。前年同期の5兆2794億円の赤字から大幅に改善した。

 ウクライナ侵攻や急激なインフレなどで世界的に株式市況が落ち込んだ2年前と比べ、世界的に株価は持ち直してきている。投資先のスタートアップ企業の株価が上昇したことが業績を押し上げた。

 後藤氏は「これまでの厳しい…

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